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【内言と心の理論】3歳からの言語発達と4歳からの集団遊び・喧嘩

【内言と心の理論】3歳からの言語発達と4歳からの集団遊び・喧嘩

4歳以前の基礎

言葉でコミュニケーションをする大人がいる。

人間を信頼している。人間に興味がある。

4歳:乳歯が20本生えそろってから

時間概念の活動に応じて言語が拡張される。

内言:ひとりごと・内緒話

集団遊び:心の理論をつかって他者と関わる。喧嘩。

心の理論(2次)

配慮←より良い自分のための

次の成長段階へのランドマーク:永久歯が生え始める

 

【内言】認知発達(時間概念の拡張)にともなう言語発達・情動調整

よくわかる情動発達問いからはじめる発達心理学ことばが誕生するとき―言語・情動・関係

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時間概念の大幅な拡張

4歳

未来や過去のことをはなす。「ぼくきのう、泥んこやったんだっあ。そいで今日もやったの!泥んこ面白かった。だから、また明日もやるんだぁ!」

「あっちゃん、きょうお休み。病気になっちゃったの。おなかが痛い痛いだって……。」「こんどこんどって、いつのことだよ。ほんとに!」
「だめ、のぶちゃんこれからあそぶの。だって大きいお山、つくるとこだったの!」「ママ、ぼくのこときらいになったの?だからおこったの?」**

一日の報告ができる。「キョウ ママゴトシテネ ミイチャント オ庭デ遊ンデ マックロクシテネ オウチハイッテキテネ「オ姉チャンフイテ」ッテフイテモラッタンダ」*

エピソード記憶を語るようになる。(自身の身に起こったものとして自ら早期しうる、特定の出来事に関する記憶)(『問いからはじめる発達心理学』p.92)。

「みてみて」から「きいてきいて」へ**

時間的に拡張された自己の発達(知らない間にシールを貼られている映像を見た子どもがシールを取るか)が急成長。(『問いからはじめる発達心理学』p.92)。

感情や意図といった内的状態の理解が進むことと合間って、養育者がどのような意図で何をしようとしているのかを察し、養育者の行動をの予測を立てられるようになる。そして、自分が何かしようとするときにも、養育者の目標や計画に応じて、適宜自分の目標や行動を修正できるようんいなる(例えば、一緒に遊んで欲しいけれども母親が家事で手を離せないときに、家事がおわるまで待つなど)この頃にはまた、表象能力の発達によって、養育者のイメージを心の拠り所として利用できるようになる。そのため、養育者がどこにいて、いつ戻ってくるかがわかっていれば、あるいは本当にいざという時には養育者は自分を護ってくれる、という確信をもてていれば、養育者がそばにいなくても比較的長い時間、安定した状態で過ごせるようになる。(『問いからはじめる発達心理学』p.58)。

3歳から4歳以降になると、かんしゃくや強い泣きは、それ以前と比べると減っていきます。幼稚園などの集団の場に入った子供は、仲間との遊びの中で、言葉による情動調整を発達させていきます。また、記憶力やイメージを扱う力が成熟することで、何をして良いのか、いけないのかの基準が内面化され、養育者が目の前にいなくても、自分の行動を調整できるようになります。さらにこの頃には、相手の気持ちを考えて自分の情動を調節することもできるようになってきます。例えば、魅力的ではないものをプレゼントされた時に、送り主がいない時には、がっかりした表情をするにも関わらず、送り主がいる時には、がっかりした情動を表さないこともできるのです。(『よくわかる情動発達』p.83)

 

 

子どもの言語能力は大人の言語能力と共感能力に応じて成長する

満3歳のときに、親子間の情動に関する会話の量、ある情動が怒った原因に関する会話の量あるいはテーマの種類が多いほど、6歳位なった時の情動理解が優れていることが示されている。(『よくわかる情動発達』p.86)

自己を客体として見ることができるようになり、自分の経験を表現する手段である話し言葉が発達するに伴い、子どもは経験したことや、自分の内面の状態について語るようになる。具体的には、2歳ころには自分の意図や欲求、喜怒哀楽の感情(嬉しい、悲しいなど)について、また、3歳頃には思考や信念(…と思った、知っている、忘れた、など)について語りうるようになる。ただし、このん時期の子供が自己の経験について語るためには、子どもの語りを援助し、会話を共に構成する大人の存在が不可欠である。子供が過去の出来事について語るようになると、親は子供に出来事の5W1Hを尋ねたり、それについて親自身が考えたことや感じたことを伝えたりする。このような会話を通して子供は、自分がどのような人であるのか、という自己についての感がえ(自己概念)を形成していく。(『問いからはじめる発達心理学』p.91)。

子どもの中にある気持ちを、大人が読み取って言語化してあげる。今まで表してこなかった「気持ちを表す言葉」をかける。
思うように行かない不満、葛藤に付きそう。記憶との関わり。記憶の精神的な不快感を排出する。「〜したかったのね」。あこがれ。

3歳くらいになると子どもも大人も模倣や繰り返しが少なくなり、言葉による会話(やりとり)が増えてくる。リズミカルな会話であれば相手の会話の中で自分のターンを感じて話せる。どれくらい大きな魚を水族館で見たかという話A「でっかいのみた!」B「でーかいの!」A「こーんなでっかいの!」B「こーんなの!」が、通常のやりとりでは正確なタイミングはわからず、話の切れ目がわからず、間が空いてしまったりする。『言語発達』

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言葉と心の発達

多様な会話
第一《ドウシテ?》期*
いきなり、「どうして」というコトバを使い始める。「ドウシテ カッタノ?」意味もなく連発する。これは大人とのはなしを継続させたい欲求も含まれるだろう。「ドウシテ コレ ツケタノ」「どうしてもよ」と答えると「ヨク 考エテ イイナサイ」といつも親たちから言われている言い方で逆襲する。*(3歳)

嘘?をつく(空想を語る)。花瓶を落とした後で「風が吹いて床に落ちたの」。一人で道を渡った後に「一人で渡ったんじゃないよ!」という3歳児。嘘=罰の回避行動?(3歳)

親に対する不満も述べる。「ママダケ ドウシテ研究所ニ行クノ?」「ママ 研究所ヤメタラ?」*(4歳)

2、3歳の子はいきなり自分が伝えたいことを話し始める。5、6歳になると「~知ってる?」というように話題のきっかけをつくってから話し始める。(5歳)

一日の報告ができる。「キョウ ママゴトシテネ ミイチャント オ庭デ遊ンデ マックロクシテネ オウチハイッテキテネ「オ姉チャンフイテ」ッテフイテモラッタンダ」*(3歳)

未来や過去のことをはなす。「ぼくきのう、泥んこやったんだっあ。そいで今日もやったの!泥んこ面白かった。だから、また明日もやるんだぁ!」(3歳)

「ナンダッケ ナンダッケ」と言葉選びをする。*
デタラメのはなしをしゃべる。「デンシャハ走ル ウマイケド オウマガパカパカ」*(3歳)

自意識が強くなる。歌なんか歌ってくれというと、今まではすぐ客の前で歌っていたが、「ハズカシクテショウガナクッテ。」とか「ハズカシイカラ。」と言って歌わなくなった。他の人と自分を比べることができる。「アツコチャンヤクラベルト 八千代ガ大キイ」*(3歳)

試行錯誤。言葉を使いまくる。「くつしたはくと、指と指がくっつくから、くつしたっていうの?」未知の言葉を使いながら、言葉を体験していく。(4歳)

比喩や造語が多くなる。雨が降ってきて開いていた窓に吹き込んだ時。「あっ、雨のお客さん!」。「お母さんのおなかにいる前、あたしどこにいたの?」**(4歳)

2歳前後にも口まねをする時期があった。それは反射的な行動だったが、この期の模倣は、オトナのことばをまねすることによって大人に近づこう、一層自分の知識を豊富にしようという欲求を持ってのそれである。そのためごっこ遊びも、よく観察しておいた大人の様々なしぐさのまねだったりする。新しい経験は必ず彼らのごっこ遊びで反復され、自分の身につけていくのである。*「Sチャン ワザワザドウモアリガトウ」(5歳)

脅迫時代(5歳)
「モウ ウチ帰ッテコナイカラネ」「オレサマガヒドイメニ合ウカラ ミトレ。」「ママナンカキライ ママキライデ イイデショ」*

母親としばらくぶりに遠出をする。帰途自分ひとりで乗っていることにしてくれといって母親のハンドバックをかかえて膝の上に乗せ、
母親から離れた積にひとりすまして座る。大人のまねでもあるが、独立心も示したいらしい。大人の世界に子どもなりに入ろうとしているふうである。(5歳)
母親からの電話の応待など聞いても大人と同じ口ぶりである。適応力がつき、社会的ことばの駆使がうまくなってきている。*(5歳)

内言の獲得プロセス開始:ひとりごと・ひそひそこしょこしょ話

「僕がおもちゃをかしてあげたのに、Aちゃんはぼくにボールを貸してくれなかった。もう遊ばない!」内言、心の中の言葉を出す。(3歳)

ひとりごとをいいながら遊ぶ「オーライ オーライ 乗ルワヨ。ブーブデス。アチヨ車掌サンデス。切符ハ オ願イシマス。発車。」*(3歳)

これまではささやき声がでなくて、内緒はなしなどできなかったが、小さい声ではなしなさいというと、こごえで話せる。*(4歳)

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抽象名詞の理解:内言の礎

第二《ナニ》期 抽象的なことばの意味を知ろうとする。「ママ トクヨウ(徳用)ッテ ナニ」エレベーターのなかで「ツウカ(通過)ッテ ナニ」*(4歳)

第二《ドウシテ?》期 「パパト ママ ナカヨシネ ドウシテ?」「パパトママ 愛シテルンデショ」「どうしてわかる?」「八千代 考エタノ」「八千代とママは?」「愛シテル」(4歳)

第二期の質問は主として知識を得ようとする認識的質問である。質問の分野も、広がっている。
「ドウシテ 飛ベナイノ」「羽がないから」「ドウシテ 羽ガナイノ」「鳥じゃないから」「ドウシテ 鳥ジャナイノ」*(4歳)

音楽教室で習った悲しい曲は短調、楽しい曲は長調ということばを応用していう。「コノ話タンチョネ チョウチョウノヲシテヨ」*(4歳)

抽象名詞をさかんに理解する。「先生、むちゅうっていうのは、いつまでも、いつまでもやってること?」「犬は、家族じゃないんだよ」
石仏をみて「先生、この人は、どんな悪いことして、石にされちゃったの?」テレビで男の人が「人生劇場」を歌うのを聞いて……「じんせいって おわりのこと? なんだか さびしいかんじがする」**

抽象的なことばを使う。「ママドウシテワカルノ。理由ヲ言ッテ。理由ナイノ?」とうるさく詮索したり、「フウフネ」と言うので母親が夫婦ってどういうことかと聞くと、「カゾク。」関連のあることばで答えたりする。「アトハミナ正確デス」というので「正確」とは何かと聞くと、「キレイニデキマシタッテコトナノ。」と具体的なものばかりでなく、抽象的なことばの意味を不十分ではあるが答えたりする。*

話す意図を母親がぱっと理解しないで、なんども「なに?」と聞くとおこる。また、「アレ アレ ナンダッタカナ 忘レチャッタ アレ アレ」と言うとき、この「あれ」の正体をすぐに見つけて答えてやらないと泣きそうな顔をしはじめる。自分ではわかっていてもまだ十分に説明できないし、そうかといって、早く相手が答えてくれないので、もどかしくいらいらするらしい。*

【心の理論】「〜するふり」ができる。嘘がつける。集団で遊べる4歳

気を使う。

3、4歳ごろになると、言葉を介した情動のよりとりも一層活発になり、社会的に受け入れられる形で情動を表出するようになります。たとえば、3歳児は魅力のないおもちゃをもらったときに、一人で包みを蹴る状況では明らかにがっかりして表情を示したのに、送り主が目の前にいる状況ではがっかりした表情を見せないということがわかっています。このように、相手を慮って自分の情動表出をコントロールするだけでなく、 自分が非難を免れたり得をするために、ポーカーフェイスを装うこともできる容易なります。(『よくわかる情動発達』p.123)

第三者の状況で物事を考えられる。自分と他者とは違った視点を持っている。

あの人とこのひとは、別の気持ち、目線を持っていること。サリーとアンの課題。

おもちゃを取られた子が腹をたてることに加え、おもちゃを取られた子の友達は、単なる同級生よりも腹をたてることを理解している。

嘘をつく。ごまかす。「知らない」「忘れた」

寝るふり、食べるふり、起こるふり。(他人に見えている自分と、本当の自分の違いを意識する)

心の理論の発達によって、子どもはさまざまな社会性を身につける。例えば、相手が「知らない」あるいは「誤って思っている」ことを理解することで、うそをつけるようになっていく。このように、うそをついて欺けるようになるうえで、心の理論は鍵を握る。そこで、心の理論が発達する4〜5歳頃から意図的なうそをつくことが可能になる。例えば、ソディアンは、王様と泥棒の人形を使って、「王様が箱の中の金貨を見つければそれを子どもがもらえるが、泥棒が見つけると金貨を持って行ってしまって子どもはもらえない」ということを子どもに理解させた。その後、王様と泥棒がそれぞれやってきて、金貨のありかを聞いたところ、3歳児は王様にも泥棒にも金貨の入っている箱を教えてしまうが、4歳をすぎると泥棒にだけ金貨の入っていない箱を示し、選択的にうそをつけたのである。(『問いからはじめる発達心理学』p.101)

嘘?をつく(空想を語る)。花瓶を落とした後で「風が吹いて床に落ちたの」。一人で道を渡った後に「一人で渡ったんじゃないよ!」という3歳児
嘘=罰の回避行動(if?)

4歳 遊びの中の「うそっこ」「ふり」

ファンタジー「A子ちゃん、この雨、おばあちゃんとこで、電気消してローソクだけで話したりして、とっても楽しかったんだってね」「これ”嘘っこ”だから食べても大丈夫」というように、言葉で虚構を区別しはじめる。

二次の心の理論(6歳から)

6歳から9歳で二次の心の理論の発達
「Aさんはこう思っている」一次。二次になると「Aさんは、Bさんがこう思っていると思っている」がわかる。誰がどこまでルールを知っているか、それによってAさんの判断・行為も変わってくることがわかる。『子どもは善悪をどのように理解するのか?』長谷川真里

6歳になると、お友達の前では喜びは表すけれども、怒りや悲しみの表情は見せないと、意識の上でも考える子供が半数を超えるようになります。(『よくわかる情動発達』p.123)

6〜7歳の子どもは(略)日常生活では、例えば嬉しくないプレゼントをもらった時でも、がっかりした感情を出さずに笑顔で応対すべき場合がある。このように相手の感情を傷つけないように社会的慣習にしたがって表情を示すことを表出ルール(sidplay rule)と呼び、2次の心の理論との関連が報告されている、。同様に、がっかりしているのに「ありがとう。嬉しいよ」などということを悪意のない嘘(white lie)と呼ぶが、これも2次の心の理論と関係することが知られている。(『問いからはじめる発達心理学』p.102)

集団遊びと向社会的行動・道徳

3歳の連合遊び

言葉を使って一緒にやるみたいだが、、結局一人で遊ぶ。

同じ場所にいるが、自分勝手にあそぶ。まだつながり方がわからない。
おもちゃを貸してみたり、借りたり、関係をつくっていくところ。

4歳からの集団遊び

子ども同士の情動コミュニケーションと、情動調節
仲間や兄弟との遊びは、大人との間とはまた違った多様な情動が生じる場です。3歳ごろはまだ先に泣いたもの勝ちで、泣かれてしまった者のほうが不利な立場になることが多いのですが、4歳、5歳と年齢が進むにつれて理解も進み、逆に「すぐ泣く」という手段に訴える子は仲間の中で疎まれるようになります。仲間と遊び続けるためには、とくにネガティブな情動はそのまま表に表さずに、うまくコントロールして相手に伝える必要がでてくるのです。(『情動発達』p.59)

道徳的ルールは「人を殴ってはいけない」といった普遍的なルール。慣習的ルールは、この場所ではこのように振る舞う、「制服を着て幼稚園に行く」といった特定の状況や社会で作られるルール。5、6歳でも道徳ルールと慣習ルールを区別できる。「先生がいいといったら殴ってもいいか」「先生がいいといったら(他の幼稚園だったら)制服を着なくていいか」を区別して答えられる『子どもは善悪をどのように理解するのか?』長谷川真里。

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5歳からの協同遊び

協同遊び ルールをつかったり、いろいろ関わり合う。
競い合い、ルールのある遊びをするようになる。(『新・乳幼児発達心理学』p. 112)

同年代の人との関わりがあるか。
年下だけと遊んでいるとしたら、苦手があるのかもしれない。助けが必要。
逆に同質な人間としか付き合えなくなっている。おとなも。
お手伝いをする関係。どんな関係をつくりたいか。その関係をつくる。

身体の発達

乳歯が20本生えそろう。(3歳)
お箸を「握って食べる」ようになる。(3歳)
視力が1.0くらいになる!(4歳)

乳歯が抜け、永久歯が生え始める。(6歳)
免疫系が活発に成長する。(6歳)
幼児の熱性けいれんの多くは6歳を越えると自然に軽快します。(ことばでつまずく子どもたちp.105)

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