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【遊び】

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遊びは情動のエネルギー

「学業成績」に関わるのは前頭葉です。というか脳全体のはたらきの速度が「学業成績」につながると簡単にいって良いでしょう。それが最大限、強まるのが「あそび」です。

ネガティブな感情が思考を狭めるのとは対照的に、ポジティブな感情には思考や行動の幅を「広げて養う」効果があるとフレデリク村は主要する。たとえば、喜びを抱いている時は、遊びたくなる。遊びには台本があるわけではなく、しようと思うものごとの幅を広げる。あれこれと考えて、新たな活動を探したり発明したりしたくなる。さらに、喜びは遊びを促すため、資質やスキルを養うことにつながる。たとえば、子供は混沌とした遊びを通じて身体能力を養う。おもちゃ、ブロック、クレヨンを使って遊ぶことで、モノの使い方を覚える。動物や英雄になりきることで、他人とのつきあい方を学ぶ。「興味」というポジティブな感情は、好奇心の幅を広げる。興味を持つと、それにかかわったり、新たな物事を学んだり、新たな体験をしたりしたくなる。そして、新しい考え方に心を開くようになる。個人的な目標を実現した時に湧き上がる「自信」というポジティブな感情は、将来の活動の幅を広げ、さらに大きな目標を追い求めるきっかけになる。私たちが組織や社会で目にする大きな問題のほとんどは、あいまいで変化し続けている。人々に困難な計画を理解させて本気で取り組んでもらわなければならない「燃える足場」のような状況ばかりではない。より大規模であいまいな問題を解決するには、柔軟な心、創造性、希望をはぐくむ必要があるのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.168)

遊びの情熱は人生の豊かさ

何をするにも、情熱は大切です。「いやいや、嫌な仕事をするからお金がもらえるのさ」という古い考え方、年寄りの考え方は現代ではあまり説得力がありません。

現代の最先端をいく子どもたち、若者から創造性を奪うようなことだけは、避けたいものです。大人が、子どもたちの足を不安で結びつけて、未来から引きずり落とすようなことだけは、避けましょう。

「この子たちは本当に偉い」と、ローゼンバーグはいう。「私だったら彼らの多くが経験してきたことに耐えられたかどうかわかりません。彼らは他人との結びつきや、まじめに受け止めてもらうことや、生きる目的を渇望しています。だから人お人を結ぶ糸を見つけて、タネを巻き、目的意識を育む手段や枠組みを与えてやるのが私たちの仕事です。目的意識がある人間は、多くのことに耐えられる。この部分が現在の教育システムにはすっぽりかけています。目的もわからずにあんな暗記作業をやりたい人間なんてどこにいるでしょうか」ローゼンバーグの問いは的を得ている。彼は生徒たちの情熱を目的意識を育てて、勉強する理由を持たせた。そして学校の玄関で子どもたちが「遊ぶ」様子を観察して、自分たちの遊びをもっと本格的にやってみろと挑発した。子どもたちが好奇心を持って学ぶ出発点として、音楽と若者文化を利用したのだ。ローゼンバーグの助けで子どもたちの「遊び」は情熱になり、その情熱が時間をかけて強烈な目的意識に発展し、子どもたちは成功に欠かせない自制心を養って言った。シリータの高校にローゼンバーグのような先生がいたら、つまり若者文化を真剣に受け止め、その活力とマイナス面の両方を子どもたちが理解できるよう助けてくれる人がいたら、シリータにとって大きな助けになっただろう。ローゼンバーグは子どもたちに、自分の経験や考えをもとに、自分の文化を作るよう教えていたのだ。本書で紹介してきた創造力豊かな教師たちと同じように、ローゼンバーグは実践的で、分野横断的で、グループベースの学習環境を創った。それはローゼンバーグ自身が子どもたちの内的な学習意欲を発見し、伸ばしてやれる環境でもある。そして彼もまた、学校では例外的な存在で、重要な活動の一部を学校の外に出さなければならなかった。ローゼンバーグの成功は、子供たちに深い敬意を払いながら信頼関係を築く重要性を指名sている。彼は子供たちの「目を見つめた」だけではない。カレッラの話に長い時間真剣に耳を傾け、子どもたちが自分のアイデアや夢を声に出すのを手伝った。若者たちがいうことの中には、挑戦的だったり破壊的なこともあるだろう。だが私たちが本当に「ひとりも落ちこぼれを作らず」に、すべての若者をイノベーターにしたいなら、そうした意見が出てくるリスクも受け止める必要がある。(『未来のイノベーターはどう育つか』トニー・ワグナー p.189)

遊んでいないと脳みそが・・・

経験が脳の発達におよぼすインパクトをはっきりと証明したのは、「金持ち」ネズミと「貧乏」 ネズミの実験だ。「金持ち」ネズミのグループは、はしごや踏み輪のような遊び道具がたくさん 用意されたケージの中で飼育される。「貧乏」ネズミのグループは、遊び道具のない殺風景なケージで飼育される。この状態で数ヵ月経過すると、「金持ち」ネズミの大脳新皮質ではニューロ ンが非常に複雑に絡みあった神経回路が発達した。それに比べて、「貧乏」ネズミの神経回路は まばらにしか発達しなかった。両者の脳の発達の差は著しく、脳の重量にも差がついた。また迷 路の問題を与えてみたところ、当然ながら「金持ち」ネズミのほうがはるかに成績が良かった。 サルを使った実験でも、経験が「豊か」なグループと経験が「乏しい」グループのあいだに同様 の差が生じた。人間でも同じはずだ。 (『EQ こころの知能指数』ダニエル・ゴールマン p.342)

 

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