【自立への道】5歳〜9歳〈横への発達:演習時代〉
次の成長段階のランドマーク:永久歯が32本生え揃う・第二次性徴期
9歳半「空想の友達」がもう一度出て来る時。
12歳
神経系統が成人と同じになる。
リンパ系統(免疫系)が人生で最大。
生殖器系も増え始める。
永久歯が32本、生えそろう。
道徳観が変わる
公平・不公平・善悪
5ヶ月児は、やりとりをする相手がいい者、悪者であろうとなかろうと、親切な人形を選んだしかし、8ヶ月児は、悪者に親切な人形より、悪者に意地悪な人形を好み、手を伸ばした。つまり、正しい罰を好むと推測できるのである。(『子どもは善悪をどのように理解するのか?』長谷川真里p54)
生後6ヶ月の赤ちゃんでも、好ましい行動と好ましくない行動を見分ける。坂を登っていく丸がある。それを邪魔する四角がある。それを助ける三角がある。あかちゃんが好意を示すのは、三角である。
大人がダンベルから立方体を外そうとしているがはずれない映像を見せる。赤ちゃんに同じものを渡すと、外す。
同じ動作を機械がしているものを見せてから同様にやっても、あかちゃんは立方体を外そうとしない。『子どもは善悪をどのように理解するのか?』長谷川真里
8ヶ月
5ヶ月のときは「いい行いをした人に親切な人」を好むが、8ヶ月では、「悪い行いをした人に意地悪な人」の方を好む。(『ジャスト・ベイビー』p106)
3歳
最後通告ゲームで「不公平」だと感じるようになる。「相手はどう感じるか」を考えて行動する。
自己評価・自己描写ができるようになる。
幼稚園での片付けの分配。ある人が片付けをして、ある人がお昼ご飯の準備をする、ある人は理由があって片付けをしなくても許されるということがわかる。(ルールとして役割分担を学ぶ)
幼児を対象にした2人ぺアの実験で、受け取り側の場合は、心の理論の成績に関係なく、不公平な提案を拒否したが、自分があげる側の場合は、誤信念課題に正答した子どもは公平な配分を提案したのに対して、誤答の子どもは自分が多くなるような配分を提案したという。(『問いからはじめる発達心理学』p.103)
3、4歳は「自分の欲求」を中心に判断する。「全部欲しい!」
不平等にもらったアメを、仲間に分配しようとしない!
6歳
見ず知らずの大人の「いい行為」を真似ることができる。
8、9歳になると、平等にあげられる子は、あげられる。2人で5つの消しゴムを分配するときは、「消しゴムを一つ捨てるべき!」とさえいう。
8歳・9歳
社会的な状況を考えるようになる。「他人は自分のことをどう思っているのだろう?」「自分は周りからどのように見えているのだろうか?」と自分の評判を気にする。代償がない場合(自分の取り分が減らない場合)、他の子に飴をあげるようになる。(7歳まではうしなうものが何もなくても、あめを見ず知らずの人にはあげない)
小学校1年生は「謝罪の言葉」だけで和解する。「謝罪の表情」があっても、「謝罪の言葉」がないとよけい腹が立つ。
小学3年生は「謝罪の言葉」と「謝罪の表情」で和解する。
家庭内の仕事の分配
5歳から8歳は、娘がカーテンを縫う仕事で息子が車のオイル交換をする仕事を不公平と考えた。
10歳になると、男女の特性に応じて分配の公平性を考えられるようになる。より柔軟になる。
7から10歳:自己と他者は異なった歴史やアイデンティティをもち、現在の状況のみならず人生経験に対しても喜びや苦しみを感じることを理解して共感する。他者の一時的な苦痛だけではなく、慢性的な悲しみや不快な生活を想像して、共感的に反応する。(『よくわかる情動発達』p115)
誇りと恥・再び:言葉と感情の両義性
幼児のうちは自分を肯定的に見る傾向が強く、自己を正確にとらえているとは言い難い。しかし、学業や運動の面で教師による公的な評価が行われ、子ども同士がさまざまなスキルや能力を比較する機会が多くなる児童期には、認知面の発達とも相まって、自己の肯定的な面に加え、否定的な面にも気づくようになっていく。自己概念は年齢と共に分化するが、自己の様々な側面をある程度客観的にとらえ、かつ、それらを結合して自己を捉えられるようになるには、青年期まで待たなければならない。(『問いからはじめる発達心理学』p.92)
4から5歳児はまだ情動が言葉として分化していない(区別できない)。6から7歳は、2つの入り混じった情動(怖いけどうれしい、嬉しくて誇らしい、嬉しいけど悲しい)という経験を思い出せる。(『情動発達』p111)
9歳
読書や演奏、試作やお絵かきで遊ぶ。
10歳
「黒人」「白人」という言葉を使うのが憚られえるようになる。差別意識(『ジャストベイビー』p134)
身体の発達
6歳から生え始めた永久歯が、15歳くらいまでには生え揃う。
7歳
手根骨が成人と同じ7個になる。スポーツや音楽が本格的にできる。
7、8歳
サッカーを、ルールをしっかり理解し、策略や作戦を踏まえてプレーできる。(『子どもの遊びは魔法の授業』p.381)
6、7歳になるまで、子どもが母国語を覚えなかったら、どうなるだろう?その答えは驚くべきものだった。彼ら(聴覚障害の子ども)はー親や教師など外部からの助けを一切借りずにー自力で身振り言語を発明したのである。それは正式な手話を習った聴覚障害者が使うものほどゆたかな言語ではなかったが、まるで言語が湧き出てくるのをおさえられないかのようだった。(『子どもの遊びは魔法の授業』p.109)
性差
一歳
自分の性別に合うと考えられているおもちゃを好み始める。女の子は人形やピンク色のものを、男の子はトラックや武器を。(『子どもの遊びは魔法の授業』p.261)
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